五島でカボチャ「くり大将」出荷開始 昨年の2倍見込み

カボチャ「くり大将」を収穫し、コンテナに積む農家=五島市上崎山町

 ほくほくとした食感が特徴で市場の需要が高い栗系カボチャの一つ、「くり大将」の出荷が1日、長崎県五島市で本格的に始まった。五島の夏場の新たな収益品目として期待され、本年産の出荷量は昨年の約2倍となる215トンを見込む。
 JAごとうと全国各地の量販店と取引がある青果物専門商社のMVM商事(神戸市)が2021年産から契約を結んだ。今年は20戸(前年16戸)が、10ヘクタール(同5ヘクタール)で栽培している。
 同社は出荷時、糖度や水分の含有量などを光センサーで測定している。中でも、糖度12度以上など一定基準に達したカボチャは「ほめられかぼちゃ」のブランドとして高値で取引。五島の昨年産のうち80%超を占め、全国の契約産地で最も高かったという。
 収穫後はコンテナで同JAを通じ一括して出荷し、洗浄などの労力を大幅に削減。数年後には作付面積20ヘクタール、400トンの出荷を目指している。同JAほめられかぼちゃ部会の大谷豊部会長は「五島の気候に適し、地の利を生かした品目だと考えている。本年産は雨の影響が心配だが、結果を残し生産拡大に努めたい」とした。

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