対馬「朝鮮通信使行列」4年ぶり開催 8月に300人規模見通し

 日韓両国の市民が江戸時代の朝鮮の外交使節に扮(ふん)して対馬市中心部を練り歩く「朝鮮通信使行列」が今年8月、4年ぶりに開催されることが2日、分かった。今年2月の対馬-釜山の国際定期航路の再開に伴い韓国人の参加も可能になり、300人規模となる見通し。
 行列は、毎年夏の「対馬厳原港まつり」のメインイベントで、地元住民らでつくる振興会が1980年から開催している。例年、住民と韓国の舞踊団など数百人が両国の伝統衣装を身にまとい、江戸時代の使節団の様子を華やかに再現。だが2019年を最後に新型コロナウイルス感染症の流行のため中止していた。
 行列はまつり2日目の8月6日午後に予定。韓国からは舞踊団など50~60人が参加し、日韓の代表者が友好文書を取り交わす「国書交換式」も執り行う。振興会事務局の市は「4年ぶりで感慨深い。日韓の友好をアピールしたい」としている。

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