チームMVPに選出された久保建英、R・ソシエダでの1年目を語る

写真:CL出場権を得たチームにおいて大きな存在感を見せた久保 ©Getty Images

レアル・ソシエダに所属する日本代表MF久保建英が、スペインのラジオ局『カデナ・セール』の視聴者が選ぶレアル・ソシエダの最優秀選手に選出された。久保は同局の番組に出演してレアル・ソシエダでの1年目やチームメートとの関係性、レアル・マドリード復帰の噂などについて語っており、その内容が『アス』紙の電子版で紹介されている。

久保はMVP受賞について、「レギュラーとして1年間、自分のプレーを見せ続けたことが受賞につながったと思うし、ラジオを視聴していた多くのファンの方々が僕に投票してくれたので、非常にうれしい」とコメント。「プロになって初めて授かった賞だし、ファンの方々が僕のことを好意的に見てくれているのがうれしい」と続けた。

2022-23シーズンはラ・リーガで9ゴール6アシストの好成績を残し、チームも4位に入り来シーズンのチャンピオンズリーグ出場権を獲得した。これについて久保はこう語っている。

「チームの成績も、個人としても、非常に満足している。非常にいい数字を残すことができている。過去数年間はなかなか納得のいく数字を残すことができなかったけど、今シーズンはすべてを向上させることができた。その理由は、チームとして組織的なプレーができていることにあると思う。それによってファンを楽しませることができているし、選手たちにも大きな影響をもたらしている。レアル・ソシエダではチャンスが巡ってこなかった試合をした記憶がない。どの試合でもチャンスが訪れ、それを生かすことができている」

番組内では流暢なスペイン語で語り、「自分は話すことが好き」と打ち明けた久保は、日本語とスペイン語で話す時の違いについても明かしている。

「日本語で話す時とスペイン語で話す時とで違いがあるとよく言われる。僕はスペイン語で話すほうが好きだ。そのほうがよりリラックスできるし、日本語で話す時は少し気を付けなければならないからね。文化的な違いがあり、僕にとってはスペイン語のほうがより自由に話すことができる」

チームメートのアリツ・エルストンドとアンデル・ゲバラからは「お前は日本人じゃない。他の国の血が入っているはずだ」と言われたことを明かし、アレクサンダー・セルロートのことは「兄のような存在で、お互いをよく理解し合っている」と評し、ダビド・シルバから「多くのことを学んでいる」と語った久保は、シーズン中に古巣のレアル・マドリードの関係者とコンタクトを取ったかどうかを聞かれると、次のように答えた。

「誰とも連絡を取っていない。彼らと話をしたのは、レアル・ソシエダへの移籍について交渉したのが最後だ。僕は今、レアル・ソシエダの選手だし、レアル・マドリードへの扉は閉ざされている。もちろん10年後のことは分からない。マドリードにいるかもしれないし、ここで続けているかもしれない。他の場所に行く可能性もあるし、日本に帰っている可能性もある」

このままレアル・ソシエダに残留すれば、来シーズンはCLの舞台に立つことになる。久保は次のように期待を寄せた。

「子供の頃から夢見ていた舞台だし、あのアンセムをピッチで聞きたいとずっと願っていた。エスタディオ・アノエタ(レアル・ソシエダの本拠地)であのアンセムを聞くこと、CLを戦う選手の一人になることを楽しみにしている」

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