●好天の県都、沿道活気
第72回金沢百万石まつり(北國新聞社特別協力)のメイン行事である百万石行列は3日、金沢市中心部で行われた。新型コロナの感染症法上の位置付けが「5類」に移行したことを受けて4年ぶりの通常開催となり、コロナ前と同規模の2500人が勇壮な時代絵巻を繰り広げた。前日の雨から一転、好天にも恵まれ、沿道には昨年より5万人多い39万人(主催者発表)が集結。県都の街中を熱気で満たした。
金沢駅東広場前で出発式が行われ、音楽隊、加賀鳶(とび)の隊列をはじめ、武者姿や着物姿の編隊が市中心部を通って金沢城公園までの約3キロを練り歩いた。
●右團次利家、りりしく 紺野お松、にこやかに
主役である加賀藩祖前田利家公役の歌舞伎俳優市川右團次(うだんじ)さんは、りりしくも明るい表情と愛嬌(あいきょう)あるしぐさで観衆を喜ばせ、お松の方役の俳優紺野まひるさんもにこやかな笑顔で魅了した。
金沢城公園では行列の到着を盛り上げる「入城祝祭」が行われ、利家公が到着すると会場の興奮は最高潮に達した。特別協賛行事「盆正月」(北國新聞社特別協力)も同所で2日間の日程で始まり、来場者は多彩なステージや露店を満喫した。
行列では、昨年、肖像権侵害などを理由に主催者側が自粛を求めた出演俳優の写真撮影や交流サイト(SNS)への投稿も可能となった。行列後は南町―片町交差点の間で百万石踊り流しが繰り広げられ、まちなかは夜までにぎわいに包まれた。
金沢百万石まつりは今年から北國新聞社が特別協力しており、最終日4日は盆正月や民謡華絵巻(北國新聞社後援)などが行われる。
北國新聞の電子版「北國新聞デジタル」では、紙面に掲載しきれなかった金沢百万石まつりの写真を紹介しています。