第75回長崎県高総体・第1日 25競技、各地で熱戦

【剣道女子団体決勝、島原―西陵】代表戦で島原の大将寺川(左)が小手を決める=平戸市文化センター

 第75回長崎県高校総合体育大会第1日は3日、県内各地で25競技が行われ、剣道女子団体は島原が決勝で西陵に1-1からの代表戦で競り勝ち、2年ぶり18度目の優勝を飾った。
 柔道団体の男子は長崎日大が9連覇、女子は長崎明誠が15連覇。新体操団体は長崎女が50度目の県王座に輝き、宮崎紗凪(長崎女)は個人と合わせて2冠を達成した。
 ホッケー男子は川棚が12連覇。水球は長崎工が4年ぶりにV奪回した。エアライフル団体の男子は長崎東が7年ぶり、女子は長崎北が5年ぶりに優勝。ビームライフル団体の男子は長崎南がV3、女子は長崎北がV2を果たした。
 陸上1500メートルの女子は船木歌(長崎商)が4分35秒00、男子は川原琉人(五島南)が3分53秒90でそれぞれ競り勝った。女子やり投げは勝見風李(対馬)が47メートル38で優勝。競泳女子自由形の50メートルは榎並蘭(九州文化学園)が27秒32でV2、200メートルは才木仁湖(長崎商)が2分9秒92でV3を果たした。
 第2日は4日、県内各地で29競技を実施する。

◎剣道女子団体決勝 ライバル対決、代表戦で決着

 ライバル対決となった剣道女子団体決勝は、昨年5連覇を阻まれた島原が西陵にリベンジ。2年連続で代表戦までもつれた接戦を、最後は主将の大将寺川が制した。試合後、会場の隅で歓喜の涙を流した選手たち。「よくやった…」。福田監督の短い言葉に実感がこもった。
 0-0で迎えた中堅戦で西陵の中江が1本勝ち。準決勝までの3試合、計19本を奪ってきたチームが初めて先行を許した。だが、選手たちは慌てなかった。続く副将久田が「狙い通り」の面を決めて振り出しに戻すと、代表戦を託された寺川が3度目の延長の開始30秒、大会直前まで練習を重ねてきた小手を鮮やかに決めた。
 昨季は全国切符が懸かった県大会すべてで勝てなかった。その悔しさを忘れず、選手たちは3年生を中心に厳しい稽古を継続。時には部内戦で必要以上に相手を押し倒してしまうなど、チームが求める「気迫」の示し方を間違えてしまうこともあった。そんな反復を地道に繰り返してつかんだインターハイ切符。福田監督は「成長を感じた。最後までよくやり切った」とたたえた。
 今季は春も全国選抜大会に出場して8強入りしたが、誰ひとり満足はしていなかった。寺川が仲間たちの思いを代弁した。「一人一人にまだ甘いところがある。最高のパフォーマンスができるように、みんなで詰め直す」。目指す位置は夏の日本一。真のリベンジはそこで完結する。


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