【静岡・大雨被害】知事が磐田市被災地視察 沼津市では被災者向け相談窓口設置 富士市拠点に災害サポートレンタカーも 6日

6日午後、静岡・川勝知事は2022年の台風15号に続いて浸水被害があった磐田市を視察。現場の県の担当者からは、6月末までには復旧工事を終了させる予定と説明を受けた。

磐田市敷地では、2日の大雨で敷地川の堤防が決壊。磐田市では、床上・床下浸水の被害が41件発生した。

(宮下 楽 記者)

「磐田市の敷地川にきています、大雨から数日が経過したきょうも堤防が決壊した箇所に重機が入り、土のうを設置する作業などを行っています」

浸水の被害を受けた被災者のもとには、ボランティアが駆け付け、泥や壊れた家具などを運び出していた。そんな中、6日 午後、川勝知事が磐田市の被災地を訪れた。堤防が決壊した敷地川周辺で被害の状況を視察した。現場では、担当者らから敷地川の堤防が決壊するまでの経緯や、今後の復旧計画などについて説明を受けた。50メートルにわたって崩落したという堤防の斜面。復旧計画を担当する県の土木事務所などからは、堤防の中に鉄製の板を2本打ち込み、強度を増やす案などが示された。工事は、遅くとも6月の末までに終了させる予定だという。その後、知事は磐田市の草地市長と意見交換を行った。

(磐田市 草地市長)

「台風15号に続き2回目の被災、仮復旧していたところが決壊、大惨事に」

(川勝知事)

「2度続いたことが3度あってはならない、できる限りの支援をしていきたい、要望を受けとめ実践していく」

草地市長からは、県が管理するインフラ施設の早期復旧と、被災者の支援についてを盛り込んだ意見書が手渡された。

(磐田市 草地市長)

「敷地川以外にも市内で被災し、越流したところもある」「とにかく、県全体で安心できる環境を整えてほしいと要望した」「しっかり対応するという力強いメッセージをいただいた」

一方、沼津市では、約300軒の住宅で浸水被害が発生。特に原地区では180軒が被害を受けた。原地区のの西添町では、6日も住民たちが掃除や、浸水した部屋を乾燥させる作業などを行っていて、臨時に設置された災害ごみの受け入れ場所には、使えなくなった冷蔵庫やタンス、ソファなどが持ち込まれていた。こうした状況を受け、市は、5日から原地区センターに臨時の災害相談窓口を設置し、罹災証明書の手続きや災害ボランティアに関する相談などを受け付けている。

(被災者)

「きょうはり災証明の手続きをしに来ました」「2年前も同じことがあったので、台風来る度に夜中に起きて車移動して、ビクビクしながら生活しているのでちょっとやりきれない」

(沼津市地域自治課 勝亦芳裕 主任)

「きのう半日で54人の方がみえてます」「り災証明など、必要な方がいれば、ぜひ早めに相談窓口に来てほしい」

原地区センターの災害相談窓口は、6月11日(日)まで開設している。

また、富士市にある日本カーシェアリング協会静岡支部は、台風2号の被災者に無料で車を貸し出すサービス「災害サポートレンタカー」の受付を開始している。この団体では、2021年、熱海の土石流災害や、2022年の台風15号でも同様の支援を行っていて、5月からは富士市に拠点を設置していた。

(日本カーシェアリング協会 西條里美 事務局長)

「台風15号では拠点を探して車をもってきて、貸し出しまで発災から20日かかった」「今回はここに拠点があることで、発災から3日目で貸し出しすることができた」

現在36台の車を保有していて、日々の生活に利用できる軽自動車や普通乗用車のほか、片付けや引越しに便利な軽トラックもそろっている。

(日本カーシェアリング協会 西條里美 事務局長)

「困っていると電話をもらうが、そういう人に車の貸し出しの準備ができたと連絡すると、すごく安心して喜んでもらえる」

レンタルの期間は10月31日までで、り災証明など被災を証明できるものがあれば、個人、団体を問わず利用が可能。

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