【タイ】JR貨物、危険品複合一貫輸送の事業化検討[運輸]

JR貨物の吉澤淳・取締役兼常務執行役員(右2)らが覚書に署名=5月18日、タイ・バンコク

JR貨物は5日、タイのグローバル・マルチモーダル・ロジスティクス(GML)と共同で、液化天然ガス(LNG)をはじめとする危険品の複合一貫輸送の事業化を検討すると発表した。JR貨物の広報担当者によると、年内をめどにタイで試験輸送を始めたい考えだ。

GMLは、タイ国営石油PTTの物流事業子会社として2022年に設立された。JR貨物とGMLは事業化に向けた実現可能性を検討することで合意し、5月18日にタイの首都バンコクのPTT本社で覚書を締結した。

JR貨物とPTTは、タイ政府による危険品の鉄道輸送に関するルール策定に参画している。この活動を通じて、PTTはJR貨物のノウハウや実績を高く評価。JR貨物を危険品の複合一貫輸送を展開する上でのパートナー企業に位置づけ、共同で検討を行うことになった。

JR貨物は21年9月に同社初の海外駐在員事務所をバンコクに開設し、タイの貨物鉄道輸送事業への参入に向けた取り組みを行っている。駐在員事務所は、日本人1人とタイ人1人の2人体制。

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