マイナ保険証「対応」87% 岩手県内の医療機関・薬局で進む

窓口に置かれたマイナ保険証の読み取り機。医療側の対応が広がる一方、患者の利用は進んでいない=盛岡市

 健康保険証とマイナンバーカードを一体化した「マイナ保険証」の受け付け対応が、岩手県内の医療機関・薬局で進んでいる。専用の読み取り機を置いて運用しているのは87.8%で、山形県と並び全国で最も高い。ただ、マイナカードの持ち運びや情報のひも付けに不安を抱く人は少なくなく、全国では誤登録のトラブルも相次ぐ。政府は来年秋の一本化を予定するが、患者の利用拡大には時間がかかりそうだ。

 医療機関や薬局には4月からマイナ保険証対応が原則義務化された。窓口に設置した読み取り機にカードをかざして本人確認する。厚生労働省のまとめ(5月28日現在)によると、運用率は本県と山形県がトップで、東京都(64.2%)が最も低い。本県は公的病院が多いことが迅速な導入の背景にあるとみられる。

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