暖かいというより暑い日が続く今日この頃ですが、みなさん、ゴールデンウィークは事故なく楽しく過ごせましたか? 当たり前ですが事故なく過ごせることが一番と誰もが思いますからね~。
ところが、今年のゴールデンウィークの敦賀の海の事故ときたら、コロナってどこ行ったん?って感じで去年より爆増でした。そんな海の事故の中から、これからシーズンとなってくる水上オートバイのトラブルについてお伝えします。
ゴールデンウィーク期間中の5月4日、この日、男女3人は水上オートバイを預けている敦賀市内のマリンステーションを出港し、初夏の海を快走。福井県の敦賀港内にある「北陸のハワイ」とも言われる無人島「水島」に上陸しました。
天気も良く、気分上々で北陸のハワイの砂浜散歩を楽しんだ後乗ってきた水上オートバイで帰ろうと思い、エンジンキーを出そうとした時に一気に青ざめました。あれっ、鍵がない。島中を探したけども見つからず、まさに砂の中から針を探す状態に。このままでは日本版ロビンソン・クルーソーかジャックスパロウにでもなるかと不安がよぎったものの、そこは令和の時代、キーは見つからなかったけどスマートフォンがあります。
(※ロビンソン・クルーソーとは無人島に漂着し独力で生活を築き、28年ぶりに出身国に帰国した架空の人物(余談))
スマホが使えるとなれば「海のもしもは118番」に電話を架け、救助を要請、敦賀保安部の巡視船とマリンステーションの救助船が協力して水上オートバイ、乗船者ともに怪我なく無事に救助されました。
キーの紛失について操船者の男性は救命胴衣にキーホルダーを取り付け、そのキーホルダーにスマホと一緒にキーを付けていたとのことですが今も見つかっていません。
男性のような方法をとっていても時々無くなってしまうのは小さくて大切なもの。 これからうっとうしい梅雨が明けて暑苦しい日々が続くと水上オートバイに乗って風を感じたくなる方も増えてくるでしょうが、水上オートバイを利用するときのキーの取り扱いにはくれぐれもご注意を。
参考として、キー紛失を防ぐアイテムとして 1 落下防止のストラップ 2 フロート浮き付きキーホルダー 3 置き忘れ防止タグ なんかがおすすめです。詳しくはWebで!
今回の件で1977年に公開されたとある映画のセリフ「母さん、僕のあの帽子どうしたでしょうね」を思い出しました。 そういえばどこ行ったん?と思うのは、大切なキーではなく、コロナだけにしたいですね。これから本格的なマリンレジャーシーズンに突入しますが、海上保安庁としては「自己救命策確保の3つの基本」として、 ・ライフジャケットの常時着用 ・連絡手段の確保 ・海のもしもは118番 を心掛けるようにお願いしています。
⇒釣り中やマリンスポーツ中にトラブル…連載「敦賀海保日誌」をもっと読む
マリンレジャーするすべての方が安全に楽しめることをこれからも祈っています。 (敦賀海上保安部・うみまる)