第75回長崎県高総体・最終日 ラグビー決勝 長崎南山6年ぶりV

【ラグビー決勝、長崎南山-長崎北陽台】前半6分、ゴールラインに迫る長崎南山のFB後藤。ロスタイムに決勝トライを決めた=長崎市総合運動公園かきどまり陸上競技場

 第75回長崎県高校総合体育大会最終日は9日、ラグビーの決勝が行われ、長崎南山が6年ぶり9度目の優勝を飾った。
 試合時間残り時間2分、5点のビハインド。ここから長崎南山の「ボールを動かし続けるラグビー」が劇的なドラマを生んだ。長崎北陽台のバックスに1人シンビン(一時退場)が出たところを逃さず、WTB土橋のトライで同点にすると、ロスタイムにFB後藤が決勝トライ。高校日本代表候補に選ばれているエースは「自分が行くしかないと思った。過去一番気持ち良かった」と声を弾ませた。
 ラグビー関係者の予想通りの接戦になった。前半8分にSH山下蓮のトライで7点を先行したが、スタメンに2年生9人が名を連ねた長崎北陽台もじわじわ反撃。長崎南山はFWが受けてしまい、後半7分に5-12と逆転を許した。
 だが、3年生主体のチームは焦らなかった。久保田監督が「ラグビーIQが高くなってきた」と評する選手たちは、キックを使ったエリアマネジメントなど要所を抑えながら、流れを引き戻した。後半13分以降、ほぼ相手をゴール前にくぎ付けにすると、最後は速い展開から、トライゲッター2人が立て続けにインゴールに飛び込んだ。
 次は全国選抜大会2位の東福岡、8強の佐賀工など強豪ひしめく九州大会。久保田監督は「南山と言うよりも、長崎の代表として一戦一戦頑張りたい」、主将の山下蓮も「強い相手ばかりだが、南山のラグビーで勝ちにいく」とさらなる飛躍を誓っていた。


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