第75回長崎県高総体・第4日 8競技 バスケット女子、長崎西が延長制し2連覇

【バスケットボール女子決勝リーグ、長崎西-島原中央】第4クオーター9分、長崎西のガード石田がシュートを放つ=佐世保市体育文化館

 第75回長崎県高校総合体育大会第4日は6日、長崎県内各地で8競技が行われ、バスケットボール女子は決勝リーグ最終戦で長崎西が島原中央に延長の末70-65で競り勝ち、2年連続13度目の優勝を飾った。男子は瓊浦が長崎西を99-78で破り、23年ぶり9度目の県王座に返り咲いた。
 バレーボールの女子は純心女が48年ぶり9度目、男子は大村工が2年年続19度目の優勝。サッカーは長崎日大、創成館、海星、国見、ラグビーは長崎南山、長崎北、島原工、長崎北陽台が準決勝に進んだ。
 陸上の男子1600メートルリレーは長崎南が3分14秒50の大会新でトップゴール。男子200メートルは2次予選で21秒25の大会新を出した植松(長崎南)が、決勝も21秒36の好タイムで制した。総合は長崎日大が2年連続で男女Vを飾った。
 卓球個人シングルスの男子は芝原巧(鎮西学院)、女子は佐原のどか(鎮西学院)が優勝。佐原は団体、個人ダブルスと合わせて3冠を達成した。バドミントン個人シングルスの男子は小野隆之介(瓊浦)、女子は岸本侑香(諫早商)が制した。
 第5日は7日、ラグビーの準決勝2試合と雨で順延されたテニス男女個人の準決勝以降、ソフトテニス男女個人の準々決勝以降を実施する。

◎バスケ女子決勝 長崎西 勝利信じ、最大20点差逆転

 「信じ続ける者が勝つ」-。バスケットボール女子の“優勝決定戦”は、長崎西が最大20点差をひっくり返してV2を達成。島原中央の外国人留学生に苦しみながらも、第4クオーター終盤に追いつき、延長で粘り勝ちした。「選手を信じていた。本当によくやってくれた」。みんなで共有してきた思いを体現した選手たちを、田中監督は涙ながらにたたえた。
 身長187センチのエザンギにインサイドを支配され、第1クオーターは7-21。最悪のスタートだったが、主将のフォワード清水が「自分たちがやってきたバスケットをしたら必ず勝てる」と振り返ったように、チームは冷静さを失わなかった。
 第2クオーターにガード石田らが3点シュートを立て続けに決めてリズムを取り戻すと、後半は磨いてきた激しいディフェンスを継続。第3クオーター5分、エザンギから四つ目のファウルを誘発して、そこから一気に流れをつかんだ。素早いパス回しでマークを外しながら外角シュートを打ち続け、外れても全員がリバウンドに跳んだ。
 5点差に詰めて入った最終クオーターは、田中監督が「全員が点を取れる」と誇るチームが、ベンチスタートメンバーも含めて躍動。残り57秒、石田がフリースロー2本決めて、61-61と試合を振り出しに戻した。延長は清水の3点シュートで初めてリードを奪うと、最後は5点差をつけて歓喜の瞬間を迎えた。
 昨夏のインターハイは2回戦まで進んだ。今年は「4強入り」を掲げて本番に挑む。勝負どころで得点を重ねた石田は「県代表の自覚を持って戦う。全国でも自分たちらしいバスケットを」と力強く誓った。

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