第75回長崎県高総体・第3日 14競技 ソフトボール男子、島原工が6年ぶり優勝

【ソフトボール男子決勝、島原工―大村工】2安打完封した島原工のエース橋本=スポーツパークいさはや第1野球場

 第75回長崎県高校総合体育大会第3日は5日、長崎県内各地で14競技が行われ、春の全国選抜大会決勝と同カードなったソフトボール男子決勝は、島原工が選抜王者の大村工に5-0で雪辱して、6年ぶりに優勝を飾った。女子決勝は長崎商がV3を果たした。
 ハンドボールの男子は瓊浦が4年ぶりに王座を奪回。女子は清峰がV2を達成した。弓道の男子団体は海星が5年ぶり、女子団体は長崎北が17年ぶり、ボクシング総合は瓊浦が2年連続で制した。
 陸上はこの日も好記録が続出。男子400メートルリレーは長崎南が40秒96の大会新記録でトップゴールした。女子ハンマー投げは竹村紗奈(長崎女)が47メートル03の県高校新記録で優勝した。長崎南山勢同士の決勝となった剣道男子個人は、戸田優人が水口快に1本勝ちした。
 第4日は6日、県内各地で9競技を実施する。

◎ソフトボール男子決勝 島原工・エース橋本、投打で躍動

ソフトボール男子は島原工が6年ぶりに王座を奪回。これまであと一歩のところで捉えられなかった大村工の背中をようやく追い越した。攻守ともにほぼ完璧な試合運びを披露した5-0の快勝に、渕上監督は「本当によくやってくれた」。短い言葉で選手をたたえた目に涙が浮かんでいた。
 地元開催で県勢4校が出場した3月の全国選抜大会。大村工との直接対決がなかった県予選で優勝し、本番でも全国制覇へ王手をかけたが、決勝で長崎第3代表だったライバルに阻まれた。4月の県春季選手権などを含め、春夏14度の日本一を誇る絶対王者に今季は一度も勝てていなかった。
 ラストチャンスの今大会。雪辱の立役者となったのは、U18日本代表でもあるエース橋本だった。主将で捕手の白石が「いつもより走っていた」と評する直球を内外に投げ分けて2安打完封。打っては四回無死一塁で中越え先制二塁打を放ち、五回も無死一塁から2打席連続安打を左前へはじき返した。
 大黒柱の活躍に仲間も呼応した。四回は次打者の草野が中前打で続き、宮﨑大のスクイズ、山﨑のたたきつけた打球などで一挙4得点。五回も再び草野が中越え二塁打で貴重な追加点を生んだ。守備も白石の2度の盗塁阻止をはじめ、素早く、確実にアウトを積み重ねた。練習の成果を一丸で十二分に発揮した。
 約1カ月半後に始まる夏の大舞台。橋本は「エースとして引っ張って、切磋琢磨してきたライバルの分も戦う」と誓う。挑戦するのは悲願の日本一だけではない。昨年までの大村工を合わせた“県勢4連覇”だ。

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