【大雨の影響】道路復旧めど立たず住民不安 浜松市天竜区の土砂崩れ

台風2号の影響による記録的大雨で、浜松市天竜区ではいたるところで土砂崩れが発生したり道路が陥没した。復旧のめどは立っておらず、住民の生活やキャンプ場などにも大きな影響が出ている。

浜松駅から車で1時間半ほどにある浜松市天竜区龍山町。秋葉ダムの周辺に位置し、約270世帯が暮らしている。

(川口卓也 記者)

「天竜区の土砂崩れのあった現場です、こちら交通量が普段多い現場になりますが、大量の土砂が流れ込み、現在も復旧のめどが立っていません」

幅30メートル高さ80メートルにわたり斜面がくずれ、秋葉トンネルは通行止めとなり迂回路が使われていた。さらに、50メートルほど離れた別の道でも…。

(川口卓也 記者)

「反対側の道ですが、周辺の住民が生活でよく使う道となっています、しかし山の上の方から大きく土砂崩れが発生してしまっています、この周辺、このような場所が多く見られるということです」

天竜区龍山町では6月2日の記録的な大雨によって「土砂崩れ」や「道路の陥没」が相次ぎ、通行止めが何か所も発生しているのだ。浜松市によると、雨が続き、復旧工事に向けた調査が進まず、復旧のめどは立っていないという。この通行止めによって“生活に大きな影響”が出ているのが、28世帯が暮らす龍山町白倉地区。行政の手続きなどを行う協働センターまで通常15分ほどだが、全面通行止めに…。迂回路があるが道が細い上に1時間ほどかかるというのだ。私たちはその迂回路で白倉へ…、40分程進むと…。

(川口リポート)

「こちらがう回路ということですが、右側は沢になっています、また、道路の幅は非常に狭くなっています、車が1台通るのがやっとです」

(川口リポート)

「前を見ると、木材を載せた大きなトラックが通ってますが、道幅ぎりぎりです」

約1時間でようやく白倉に着いた。住民に今の生活について聞いてみると。

(住民)

「(通常は)買い物は一番近いところで30~40分あれば出ていけるが、遠回りしていくと倍はかかる」「怖い、対向車いつ来るか分からない」

(住民)

「遠いところを回らないといけない」

Q:普段は迂回路は使っていた?

「使わない、(復旧に)3か月、俺はそう思っている、やり始めればどうしようもない」

こちらは年間5000人ほどが訪れるという人気のキャンプ場。主な道路が通行止めとなり、6月中は休業にしたという。

(龍山秘密村 川道光司さん)

「先週末も大きなイベントがあって親子50人が来る予定があったけれど、直前に崩れてしまったので全部キャンセルにして休んでいる」

やはり、一番気にしていたのは“道路の復旧の時期”。

(龍山秘密村 川道光司さん)

「救急車とか急に病気になったときに、そもそも通れるのか分からないし、山の中で20~30分かかるところを1~2時間かかると厳しい」「生活は緊急なので(市には)急いで方針をたててほしい」

浜松市は迂回路にガードレールを設置するなど、安全を確保する対策を進めるという。一方、被災した道路については、復旧作業に取りかかるための調査を早急に進める方針だが、復旧には数か月かかる可能性が高そうだ。

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