北中米のライバル対決は両チーム合計4人退場の大荒れ展開に|CONCACAFネーションズリーグ

写真:差別的チャントの対象となってしまったターナー ©Getty Images

アメリカのラスベガスで行われたCONCACAFネーションズリーグ準決勝のアメリカ vs メキシコの試合が大荒れの展開となった。

2-0とアメリカのリードで迎えた69分、メキシコのセサル・モンテスがアメリカのフォラリン・バログンとの競り合いの中で後方から足払いのようなキックを見舞い、主審は即座にモンテスに対するレッドカードを提示。

しかしアメリカの選手たちがこれに激怒してモンテスに詰め寄ったため揉み合いが発生し、その中で乱闘に関与したとしてアメリカのウェストン・マッケニーにもレッドカードが提示された。

さらにはアメリカが1点を追加して迎えた85分、今度はタッチライン際の攻防を巡って両チームの選手が小競り合いを起こし、その中で相手を突き飛ばしたメキシコのヘラルド・アルテアガとアメリカのセルジーノ・デストにもレッドカードが提示された。

小競り合いのたびにスタンドからは物が大量投げ込まれ、マッケニーは揉み合いの中でユニフォームがビリビリに引き裂かれるなど、フェアプレー精神からはかけ離れた展開に。

そして90分、アメリカのGKマット・ターナーがゴールキックを蹴った際には、メキシコのサポーターから同性愛差別的なチャントが浴びせられたため、主審は試合を中断し、スタジアム内のビジョンには警告文を表示した。

アディショナルタイムは12分が表示されたが、90+8分にターナーがゴールキックを蹴ったところ、再びメキシコのサポーターから同じチャントが浴びせられため、主審はこのタイミングでタイムアップの決断を下した。

両チーム合わせて4人の選手が退場し、同性愛差別的なチャントも発生するなど大荒れの展開に。試合はイヴァン・ペリシッチが2ゴール、リカルド・ペピが1ゴールを決めたアメリカが3-0で勝利し、カナダとの決勝に駒を進めたが、北中米のライバル同士の対戦とはいえ、かなり後味の悪い試合となってしまった。

© 株式会社SPOTV JAPAN