「ジャパン・フード・セレクション」福井のスイーツ2点がグランプリ 生クリーム大福とガトーショコラ

ガトーケイイチのガトーショコラKAOKA=6月16日、福井県福井市木田2丁目の同店
花えちぜんの生クリーム大福=福井県福井市二の宮3丁目の本店

 専門家による食品の評価制度「ジャパン・フード・セレクション」の第64回受賞商品が6月15日発表され、和洋菓子販売「花えちぜん」(本店福井県福井市二の宮3丁目)の生クリーム大福「クリームボンボン」と、洋菓子店「ガトーケイイチ」(同市木田2丁目)のガトーショコラKAOKA(カオカ)が最高賞のグランプリに輝いた。福井県内のグランプリ獲得は初めて。

 ジャパン・フード・セレクションは、日本フードアナリスト協会(東京)が認定する全国約2万3千人のアナリストが申請のあった食品を審査。グランプリ、金、銀、銅の4段階で評価している。

 花えちぜんの生クリーム大福は、生クリームやあんこを2層に重ね、外側を福井名物の羽二重餅で包んでいる。発売から30年近くになるロングセラー商品で、累計販売数は1千万個以上という。直径4~5センチと小ぶりで、パステルカラーのかわいい見た目も好評。バナナやチョコ、きなこなど8種の味を用意している。1個194円。

 冷凍で販売しているのが人気のポイントの一つで、凍った状態はアイスクリーム感覚で味わえ、解凍すればとろとろの食感を楽しめる。審査では「生地のもちもち感がちょうどいい」などの評価を得た。同社の担当者は「知らない人にはもっと食べてもらいたいし、ひいきにしてもらっている人にはもっと喜んでもらえるようにしていきたい」と話している。

⇒【写真】花えちぜんの「生クリーム大福」

 ガトーケイイチのガトーショコラKAOKAは、2014年の開店3周年に合わせて開発した主力商品。材料は厳選したフェアトレードのオーガニックチョコレートと国産バター、卵、砂糖の4種類だけ。オーナーシェフの和田慶一さん(47)は「雑味が少なくてチョコレート本来の味が楽しめる」と話す。

 素材へのこだわりから価格は290グラムで3400円。「消費者に受け入れられるか不安もあった」(和田シェフ)が、着実にリピーターを増やし、18年にはECサイト「楽天市場」のスイーツランキングの1位も獲得した。

 審査では「カカオの香りが高く、高級感がある」などの評価を受けた。和田シェフは「長く提供し続けている商品が認められてうれしい」と喜んでいる。

 ジャパン・フード・セレクションは、14年1月から申請状況に応じて毎月1回審査結果を発表している。日本フードアナリスト協会によると、フードアナリストは企業の商品開発や広報担当のほか、ライターなどとして活躍している。

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