メッシ、サウジアラビア当局との契約内容が明らかに

写真:サウジアラビア当局との契約内容が明らかとなったメッシ ©Getty Images

サウジアラビアのアル・ヒラルから超高額オファーを提示されながら移籍を断り、アメリカMLSのインテル・マイアミへの移籍を決断したアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ。彼はサウジアラビアの観光大使を務めているが、このほどその契約内容が明らかになった。

アメリカ『ザ・ニューヨーク・タイムズ』紙電子版が報じたところによると、メッシは2022年5月にサウジアラビアの観光大使に就任したことが発表されたが、それ以前の2021年1月1日付でサウジアラビア当局と契約を交わしていたという。

『ザ・ニューヨーク・タイムズ』紙電子版は契約内容に関する詳細を入手しており、メッシが果たすべき義務とそれによって支払われる金額は以下のように明記されているという。

・少なくとも年に1回、5日間または年に2回、3日間ずつのサウジアラビアへの家族旅行で180万ドル(約2億5540万円)。メッシと最大20人の家族・友人の旅費と5つ星ホテルへの宿泊費はサウジアラビア政府が負担する
・メッシ自身のSNSで年に10回、サウジアラビアを宣伝することで200万ドル(約2億8380万円)
・毎年行われる観光キャンペーンに参加することで200万ドル
・慈善活動やCM出演で200万ドル

実際、およそ4億7000万人のフォロワーを誇るメッシのインスタグラムアカウントには、家族でサウジアラビアを訪問した時の様子がたびたびアップされている。パリ・サンジェルマンに所属していた今年5月にはクラブに無断でサウジアラビアに渡航し、クラブから活動禁止などの処分を受けていたが、これもサウジアラビア当局との契約を遵守するための渡航だったようだ。

また、この契約にはサウジアラビア当局にとって重要な条件も含まれている。それは「メッシはサウジアラビアを批判するような発言をしてはならない」というもの。サウジアラビアは人権問題で世界中から批判の対象となっているが、メッシはこれに関する発言や発信は一切できないことになっているそうだ。

『ザ・ニューヨーク・タイムズ』によると、メッシこの契約によって3年間で最大2500万ドル(約35億4810万円)を受け取るという。

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