珍しい生き物にワクワク 龍城公園や蛇尾川で自然観察会 大田原

川の生き物について説明を受ける参加者たち

 【大田原】今春、報告書「市の自然」をまとめた市教委は18日、実際に自然に触れてもらおうと、自然豊かな大田原城跡の龍城公園や隣接する蛇尾川で「自然観察会~お城の周りを探検」を開いた。参加者は、意識しなければ気づけない珍しい生物などを身近な場所で見つけ、胸を躍らせた。

 親子連れら市内外の12組23人が参加した。報告書をまとめた鳥類、昆虫、植物、地形地質、魚類の専門家5人が同行、解説した。

 高校2年生の長男らと訪れた若草2丁目、パート渡辺由香里(わたなべゆかり)さん(38)にとって会場は愛犬の散歩場所。樹木で、もぞもぞと動く生き物を見つけ、専門家に「ここであまり見られないジャコウチョウの幼虫」と言われた。身近な場所での発見に驚いたが「うれしかった」と語った。

 県準絶滅危惧種のラン科タシロランをやぶの中で目にし、写真に収める参加者もいた。金属のように輝くエゾトンボの仲間を捕まえた子もおり、参加者は魚類などの説明も受け川辺で生き物探しも行った。

 父の公務員佳宏(よしひろ)さん(35)と参加した上石上、小学1年手塚凪(てつかなぎ)君(6)は「虫を捕まえた。もっと捕まえたいと思った」と話した。

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