青森・今別町、第2青函トンネル推進会議設立へ  「工事始まれば景気良くなる」

 青函トンネルと並行する「第2青函トンネル」の建設構想について、青森県今別町は19日、将来の建設実現に向けた推進会議を7月、設立することを明らかにした。

 町議会一般質問で小倉潤二議員の質問に答えた。

 第2青函トンネル構想は、津軽海峡に新たなトンネルを堀り、貨物列車専用線などを造る計画。青函トンネルの新幹線と貨物の共用走行問題が解決し、新幹線の速度向上につながるとされる。複数の民間団体が構想を発表している。

 町はこれまで、北海道で「第2青函トンネル構想を実現する会」を立ち上げ、講演会を開くなどさまざまな活動をしている福島町などを訪問。5月に「第2青函トンネル構想実現に向けた今別町推進会議(仮称)」準備会を開き、設立に向け準備を進めている。推進会議では、情報収集や国などへの要望、建設への機運を高める啓蒙(けいもう)活動などを行っていく。

 町によると、第2トンネル構想が実現すれば、建設による地域経済の活性化、新幹線の高速化と貨物物流の向上が見込まれ、北海道・北東北の活性化につながるという。阿部義治町長はかつての青函トンネル工事による町のにぎわいを回顧し、「人口減少はどんどん続く。国策で工事が始まれば、上磯一円で景気が良くなる。(着工には)10年以上かかるかもしれないが、声を上げていきたい」と述べた。

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