「アイガモロボ」出動、雑草と戦いイネ守る 全国で500台普及

田植え後の水田で雑草を生えにくくするロボットを見学する農家ら(綾部市志賀郷町)

 田植え後の水田の雑草を抑える農機具の見学会が京都府綾部市志賀郷町であり、農家や府職員ら25人がスクリューで水田の土を巻き上げ、太陽光を遮るロボットの使い方を学んだ。

 有機肥料を使ったコメの栽培機器製造「有機米デザイン」(東京都)の中村哲也さん(49)が開発した「アイガモロボ」。同町の井上吉夫さん(72)が購入したため同社などが9日に企画した。

 ロボは稲を傷つけることなくソーラーパネルで自動運転されるため、手間がかからないのが利点という。有機農法の機器として注目され、1月に発売後、全国で500台以上が導入されている。

 参加者は井上さんの水田で試運転し、土の巻き上げ状況を確認した。中村さんは「除草剤を使わず、草取りの労力もかからない。栄養分を雑草に取られないため、コメの収量が増え収益アップにつながる」と説明した。

 府南丹広域振興局の行待克俊課長補佐(39)は「ほ場整備を促す便利なツールとして農家に提案していきたい」と話していた。

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