「夢は駅伝の先導」女性隊員も奮闘 白バイ隊員の訓練 1つでも事故減らす

広島県警の白バイ隊員が技術を高めるための訓練がありました。駅伝を先導する白バイにあこがれて警察官になり、訓練を重ねている女性隊員に注目しました。

等間隔に設置されたコーンをすばやく回避しながら白バイが走り抜けます。県警の「第二交通機動隊」白バイ隊員の集団訓練です。

山西優希 巡査部長は、この日、参加した隊員の中でただ1人の女性です。

山西さんが白バイ隊員を志したのは、陸上部だった中学生のとき、友人と一緒に見に行った駅伝でした。

山県警察署 山西優希 巡査部長
「『駅伝の先導をしている白バイ』というのがあったので、チャンスがあれば駅伝の先導はしてみたいと思う」

将来の仕事を警察官に決めた山西さんは、大学時代には白バイに乗るための準備として大型バイクの免許も取得しました。

夢をかなえて白バイ隊員となった山西さんは、安芸太田町と北広島町を管轄する山県警察署で交通違反の取り締まりなどにあたっています。

山西優希 巡査部長
「わたしが今いる山県警察署の管内は、比較的穏やかな事件・事故の少ない地域になっていて、そこでは安全教育で白バイをもって保育園や幼稚園に行って、お子さんに対して安全教育をさせていただくような機会がある」

白バイは重さがおよそ300キロもあり、パトカーなどのほかの警察車両よりも、より専門的な技能が必要になるといいます。

山西優希 巡査部長
「ふだん、道路上で走行するのとはまた別の操作方法が必要になるので、訓練で低速走行や細かいハンドル操作などを練習していきたいと思っている」

例えば、コーンのせまい間をすり抜けていく訓練―。幅はおよそ130センチで、白バイが通ろうとするとギリギリです。

山西優希 巡査部長
― せまい道での走行は?
「ふだん、道路でしないような操作、細かいハンドル捜査だったり、アクセルやブレーキ、そういったものが必要になってくるので、緊張はしたが、うまくできてよかった」

長さおよそ15メートルの一本橋の上を低速で走行していきます。しかし、わずか20センチあまりしかない幅の上で白バイを運転するのは簡単ではありません。

山西優希 巡査部長
「遅ければ遅いほど、技術がすごいということになります。わたしは、これがとても苦手ですが、クラッチとブレーキの操作がうまくできれば上手にできるということなので、うまくできてよかった」

訓練を終えた山西さんは…

山西優希 巡査部長
「率直な感想は疲れました」

白バイ隊員になって4年目…。山西さんは、「バイクに乗る人の見本になるようにしたい」と話します。

山県警察署 山西優希 巡査部長
「『いってきます』と笑顔で言って出ていったのに、帰ってこないという家族の方を見ているので、そういった事故が1つでも減るように日頃から取り締まりや安全教育をさせていただかなくてはいけないと感じている」

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