エンバペのR・マドリード移籍、カギを握るのはナイキの動きか

写真:今夏の動向が注目を集めているエンバペ ©Getty Images

2024年6月まで結んでいるパリ・サンジェルマンとの契約を全うした後、契約延長オプションは行使しないとクラブ側に伝え、にわかにその周辺が騒がしくなっているフランス代表FWキリアン・エンバペ。仮にこの言葉どおりだと来夏にはフリートランスファーで移籍となってしまうため、PSGとしては移籍金が発生する今夏のタイミングで彼を売却する可能性もある。

エンバペがレアル・マドリードへの移籍を望んでいるのは周知の事実だが、スペインのウェブメディア『ELGOLdigital.com』によると、移籍実現のカギを握るのは、エンバペの個人サプライヤーである『ナイキ』社になるかもしれないという。

レアル・マドリードは長年にわたって『アディダス』社とユニフォームサプライヤー契約を結んでいるが、今夏、同社と契約しているフランス代表FWカリム・ベンゼマが退団したことにより、アディダス社の影響力が弱まっているという。同じくアディダスのスパイクを履いているイングランド代表MFジュード・ベリンガムが加入したものの、ベンゼマ退団のダメージは補いきれていない。

そんなレアル・マドリードに対し、ナイキ社がユニフォームサプライヤー契約を持ちかけるべく接触しているという。ナイキ社としては、ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドから同ブランドのアイコンの座を継承しつつあるエンバペがレアル・マドリードに移籍し、その際に着用しているユニフォームもナイキ社のものであれば、広告価値はさらに高まるという考えなのだろう。

現状でレアル・マドリードがエンバペを獲得する場合、何人かの選手を売却する必要がある。ウルグアイ代表MFフェデリコ・バルベルデにはチェルシーから、ベルギー代表GKティボー・クルトワにはマンチェスター・ユナイテッドから、それぞれ8000万ユーロ(約124億5600万円)での移籍を打診されたと噂されているが、フロレンティーノ・ペレス会長にはチームの中核を売却する意思はなく、放出候補としてはフランス代表DFフェルラン・メンディやスペイン代表DFルーカス・バスケスの名前が挙がっている。

メンディにはアーセナルが2500万ユーロ(約38億9250万円)から3000万ユーロ(約46億7100万円)、ルーカス・バスケスに対してはユヴェントスが1500万ユーロ(約23億3550万円)を提示する可能性があるとされているが、万が一ナイキ社がレアル・マドリードの新たなユニフォームサプライヤーとなった場合は、高額になるだろうその契約金がエンバペの獲得資金に費やされることになりそう。敏腕のビジネスマンでもあるペレス会長はどのような決断を下すのか。

© 株式会社SPOTV JAPAN