マイナ手続きミス6件 金沢市、別人付与や別写真

 金沢市は23日、マイナンバーカードに関する事務手続きのミスが6件あったと発表した。別人へのマイナポイント付与や顔写真の取り違いなどで、いずれも本人からの申し出によって発覚し、個人情報漏えいの被害はない。市は再発防止に向け、チェックシートでの作業確認の徹底に努める。 市によると、昨年7月~今年5月に別人へのマイナポイント付与が1件、カードの顔写真の取り違いが3件、マイナンバーの誤更新が1件、本人の同意なく、健康保険証機能を登録したケースが1件確認された。

 別人へのマイナポイント付与は職員が端末使用後にログアウトを忘れ、次の利用者の作業が行われたために発生した。顔写真の取り違いは、職員が申請書に別人の顔写真を誤って貼り付けた。マイナンバーの誤更新は住民記録端末のログアウト忘れが原因という。

 6件とも国が示す公表基準に達していないが、マイナンバー制度を巡るトラブルが続出し、政府が総点検に乗り出したため、市はミスを発表した。今後は端末操作時のログイン・ログアウトや複数の職員によるチェックも徹底する。

 村山卓市長は「誠に申し訳なく思っている。市民に不安を抱かせることがないよう適切な事務執行に努めたい」とコメントした。金沢市のマイナンバーカード申請率は5月末時点で86.2%となっている。

  ●小松、能美でも

 石川県によると、小松、能美両市でも別人へのマイナポイント付与がそれぞれ1件あった。

 馳浩知事は記者団に「基本的には人為的ミスだろう。今回の事案を警鐘として原因をしっかり調べてほしい」と話した。

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