カーブミラー最後の清掃 高岡・太田あいの風、地域の安全を守り25年

ミラーを磨く田子会長=高岡市太田

  ●会員が減少、高齢化

 高岡市太田地区でボランティア活動に取り組む団体「太田あいの風」は、25年前の設立時から続けてきたカーブミラーの清掃活動に一区切りをつける。会員の減少と高齢化のため。会員は24日、地域の安全を守るミラーに感謝し、最後の清掃に取り組んだ。

 太田あいの風は、太田地区の住民で1998(平成10)年に発足。地域の活性化を目的に、雨晴海岸や国泰寺、重要文化財「武田家住宅」などの観光名所を中心に、ごみの持ち帰りを促す看板を設置してきた。小学校での工作教室、他団体と連携した観光振興にも取り組む。

 カーブミラーは年に一度、約50カ所を磨く。曇りや破損がある場合は市や県に報告しており、点検の機会にもなってきた。

 ただ、設立時に約30人いた会員は高齢化や新型コロナによる活動減が影響し、現在は60、70代の10人になった。カーブミラーの清掃活動は脚立を使う高所作業で危険が伴うため、今回で最後にする。このほかの活動は継続する。

 田子厚司会長(67)は「地域の安全のため本当は続けていきたいし、手伝ってくれる人がいれば再開したい。できることをこれからも続ける」と話した。

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