■「ゼットボディラボ」オーナー・山里純さん(54)
今年5月、思い切って建設業から異業種に進出した。整骨院とトレーニングジム、料理スタジオの機能を一体化した施設「ゼットボディラボ」(兵庫県姫路市別所町佐土1)を開設。フロアには鏡張りのスタジオや施術室、キッチンなどが並ぶ。「運動習慣化や食の改善などで、利用者の健康寿命を延ばしていきたい」と意気込む。
約10年前、運動の大切さが身に染みる出来事が続いた。学生時代に打ち込んだテニスを再び始めると、肩や脚が痛むなど体の衰えを実感した。基礎体力をつけるため、市内のジムに通い始めた。
ちょうど同じ頃、70代半ばだった父親が脳出血で突然倒れた。命は助かったが、後遺症で左の手足が動かなくなり、今も車いすで生活する。父は家で過ごす時間が多かったといい、運動を勧めなかったことへの後悔が募った。
「人生100年時代といわれるが、豊かなものにするには健康が大切だ」。そんな思いが強くなり、2年ほど前から施設の構想を練った。企業の新分野への展開を支援する国の補助金も活用し、建物を新築。ジムでの人脈を生かし、柔道整復師などの資格を持つ女性4人にスタッフになってもらった。
月-土曜にヨガやピラティス、エアロビクスなど少人数の教室を開き、個人トレーニングも受け付ける。7月には初めて食に関する講座も開く。「体が健康なら気持ちが前向きになり、日々が充実する。地域の人たちが明るく人生を送れる施設にしたい」と話す。
ゼットボディラボTEL079.287.6018 (田中宏樹)