発信「山形留学」県のアンバサダー倍増し本格始動 受け入れ拡大めざし、SNS駆使

本県で学び、暮らす魅力を交流サイト(SNS)を通じて国内外に発信する「やまがた留学生アンバサダー」に任命された学生たち=山形市・霞城セントラル

 外国人らが山形で暮らし、学ぶ魅力を交流サイト(SNS)などを通じて国内外に発信する「やまがた留学生アンバサダー」の活動が2023年度、本格的に始まる。本県の留学生数は全国でも少なく、県は前年度から倍増の男女8人を任命し、口コミの力で本県への留学希望者の拡大を狙う。

 各分野で人手不足が深刻化する中、留学生を含む優秀な外国人材の受け入れ拡大と定着が期待されている。日本学生支援機構の調査によると、本県の留学生数は21年度が280人、22年度が279人で、全国順位はともに47都道府県の中で46番目だった。

 県は昨年度、やまがた留学アンバサダー制度を創設し、11月に中国や韓国出身の4人を委嘱。アンバサダーは「やまがた留学ポータルサイト」のブログに、芋煮会や樹氷観賞などの様子を寄稿した。本年度はいずれも山形大の学部や大学院に籍を置く中国、マレーシア、インドネシア、韓国の留学生6人と、日本人2人が務める。

 25日に山形市の霞城セントラルで行われた任命式で、ジルバート・カロリンさん(24)=インドネシア=は「東京、大阪、京都とは異なる地方の魅力を紹介したい」、リー・ヌル・シャフィカ・アミラさん(22)=マレーシア=は「山形は景色が美しい。認知度向上に貢献したい」と意気込みを語った。山形市出身の笹原深結さん(21)は「四季に応じたアクティビティーや食べ物のおいしさを知ってもらえたら」と話した。

 アンバサダー対象のバスツアーもあり、この日は県内で行ってみたい場所などを話し合った。県国際人材活躍・コンベンション誘致推進課は「世界中の人に山形を知ってもらうためには口コミが大切だ。SNSで山形の情報をたくさん発信してほしい」と期待した。

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