氷見の夏マグロ不振 今季、ほぼなし

志賀沖から運び込まれたクロマグロ=氷見市の氷見魚市場

  ●水揚げは主に能登沖

 氷見市の氷見魚市場で、夏の風物詩である氷見沖のクロマグロの水揚げが不振となっている。例年5月末~6月がシーズンだが、今季は30キロを超えるマグロがほとんどおらず、26日は志賀沖から運ばれた重さ130キロの1本のみだった。すでにシーズン終盤を迎えており、市場関係者からは「マグロがおらんとさみしい」と残念がる声が上がっている。

 クロマグロは30キロ以上の大型マグロと、メジマグロと呼ばれる30キロ未満の小型マグロに分けられ、それぞれ年間の漁獲制限が掛けられている。

 今季は5月末に羽咋沖の定置網で水揚げされた160キロの大物が市場に運ばれ、氷見沖での漁獲も期待されたものの、26日時点で数えるほどしか漁獲されていない。

 氷見漁協によると、30キロ以上のマグロの水揚げはここ数年低調で、約11トンの漁獲制限を大幅に下回る量にとどまるが、今季はさらに少なくなる見通しという。担当者は「昨年は1日数本は上がっていたが、全然いない」と首をかしげた。

 市内の鮮魚店主は「今季は1本も氷見のマグロを仕入れてない。風物詩なのに残念やね」と話した。

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