小動物の世界、銅版画で 鹿沼で本県拠点の三浦さん個展

銅版画作品22点が並ぶ会場

 【鹿沼】「栃木ゆかりの版画家 三浦麻梨乃(みうらまりの)展」が、睦町の市川上澄生(かわかみすみお)美術館で開かれている。人間社会のささやかな幸せをカエルをはじめとする小動物の世界に見立てた銅版画作品22点を展示した。9月3日まで。

 三浦さんは1981年生まれで福島市出身。文星芸術大美術学部を卒業後、宇都宮市を拠点に銅版画制作を行っている。CWAJ現代版画展で複数回、入賞経験がある。

 今回、最新作の単色刷り「ぼくらはみんな生きている」を初公開した。相撲を楽しむ多種多様な動物たちを表現。縦50センチ、横70センチと三浦さんにとって最大サイズの用紙で、銅版画ならではの緻密な点と線、強いコントラストを楽しめる。

 原田敏行(はらだとしゆき)学芸員(42)は「明るいテーマで命の素晴らしさを感じられる。ぜひ家族で見に来てほしい」と話している。7月22日には三浦さんによるギャラリートークも予定している。

 午前9時~午後5時。入場無料。月曜休館(7月17日は開館し、18日が休館)。(問)同館0289.62.8272。

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