「14ひき」誕生から40周年 絵本の丘美術館で企画展、前期は9月3日まで 那珂川

14ひきのシリーズの複製画などが並ぶ企画展

 【那珂川】益子町在住の絵本作家いわむらかずおさんの代表作「14ひきのシリーズ」の誕生40周年を記念した企画展が、小砂(こいさご)のいわむらかずお絵本の丘美術館で開かれている。シリーズのコンセプトを紹介する文章や同シリーズの原画などを並べる。同館は「作品に込めた思いに改めて触れる機会にしてほしい」と来場を呼びかけている。開催中の前期は9月3日まで。後期は同9日~11月26日。

 同シリーズはねずみの家族の生活を描いている。1983年に初リリースし、現在までに12作品を既刊している。

 企画展は同館内を3エリアに分けて構成。会場に入ってすぐのエリアでは、「身の回りの植物や生きものをよく見て、丁寧に描いている」などとするいわむらさんの言葉を15枚のパネルで紹介。12作品それぞれの代表的なシーンの複製画や、いわむらさん自身が注目してほしい場面の絵を切り取ったカードを並べる。

 そのほか、各作品の原画34点を並べたり、同シリーズ以外の原画を紹介したりするエリアがある。同館は「シリーズそのものを楽しみ、ほかの作品との表現の違いを知ってほしい」としている。後期は両エリアの展示内容を変えるという。

 いわむらさんは「絵の一部を注目させる仕掛けがある。これまで目を向けていないところも注目してほしい」と話した。

 午前10時~午後4時(入館は3時半)。月曜休館。入館料は大人900円、幼児300円など。(問)同館0287.92.5514。

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