減塩しょうゆ「減塩寒仕込み醤油 蓮華」を新発売 開発7年、醸造のみでうまみ抽出 宮島醤油(唐津市)塩分35%カット、保存料も不使用

超特選の減塩しょうゆ「蓮華」を販売する宮島醤油の宮島治社長=唐津市の宮島家住宅

 唐津市の食品メーカー「宮島醤油」(宮島治社長)は7月1日から、保存料やうまみ調味料を一切加えていない減塩しょうゆ「減塩寒仕込み醤油 蓮華」を新発売する。7年前に開発を始め、醸造のみでうまみを引き出す製法に成功した。塩分を35%カットしつつ、うまみ成分量は最高ランクの商品という。

 一般的には塩分を後から取り除く「脱塩法」が主流で、味を保つためにうまみ調味料などを加える必要があった。新商品は、低い塩分のもろみを仕込む「低塩仕込法」を採用し、開発担当者は「保存料も加えたくないほど、醸造だけでしょうゆ本来の味を実現できた。うまみを多く含み、減塩を感じさせない味」とPRする。JAS規格では、うまみ成分量などの最高ランク「超特選」に当たるという。

 26日に唐津市内の宮島家住宅で記者発表会を開いた。近年は減塩商品に力を入れており、「少子高齢化で、『健康』は一つのテーマ」と宮島社長。「減塩と、しょうゆ本来のおいしさを追求した商品。創業140年の歴史の中の醸造技術を集めて完成した」と述べた。同社によると、低塩仕込法で、うまみ調味料を一切加えない減塩しょうゆの製造は「全国的には数社程度で、佐賀県内では初めて」という。

 冬季に仕込む年1回の限定醸造で、初年度は3千本を製造する。1本300ミリリットルで、税込み1620円。取り扱いはオンラインショップが中心で、全国の百貨店、佐賀県内の一部のスーパーで購入できる。問い合わせは同社、電話0955(73)2151。(横田千晶)

宮島醤油が新発売する減塩醤油「減塩寒仕込み醤油 蓮華」

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