【台湾】肥後銀、台北駐在員事務所の開所式を開催[金融]

肥後銀行は台北駐在員事務所の開所式を開き、関係者が新たな拠点の開設を祝った=28日、台北(NNA撮影)

九州フィナンシャルグループ(FG)傘下の肥後銀行(熊本市)は28日、台北駐在員事務所の開所式を開き、関係者が新たな拠点の開設を祝った。ファウンドリー(半導体の受託製造)世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の熊本進出を受け、台湾と熊本の交流拡大に期待が高まる中、取引先の台湾進出支援や情報収集などに取り組む。

開所式では、笠原慶久頭取があいさつし「TSMCの熊本県菊陽町への進出で、熊本は日本だけでなく、世界から注目される地域となっている」と指摘。その上で「台北駐在員事務所は台湾でのネットワークを構築し、リアルな情報をつかんでいくことで、日台双方の顧客の課題解決を支援することが期待されている」と強調した。

熊本県商工労働部の三輪孝之部長は蒲島郁夫知事の祝辞を代読し「熊本と台湾の経済団体や企業の交流がさらに活発になり、観光客などの交流人口の拡大や商品、農産物の輸出入拡大につながることを期待している」と述べた。

台北駐在員事務所の本島知明所長は「台湾と熊本の経済、人、情報、文化の交流の架け橋になる」と力強く宣誓。熊本県のPRキャラクター「くまモン」も加わり、関係者がテープカットした。

肥後銀行は28日夜には台北市内のホテルで開所記念レセプションを開き、約150人が出席した。日本の対台湾窓口機関、日本台湾交流協会台北事務所の泉裕泰代表は祝辞で「台北駐在員事務所開設はまさにベストタイミングであり、この新たなチャンスをしっかりとらえ、日本と台湾との経済交流がますます活発になることを期待している」と述べた。

肥後銀の海外拠点は上海駐在員事務所に続いて2カ所目。台北駐在員事務所は台北市松山区敦化北路に立地し、取引先の台湾進出および貿易取引拡大などに対する支援のほか、台湾における観光分野などの交流促進支援などに取り組む。経済、金融、貿易などの情報収集や政府機関、金融機関などとの関係強化も進める。

開所記念レセプションで乾杯する関係者=28日、台北(NNA撮影)

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