バレエで渡英「ライバルとの競争楽しみ」 滋賀の16歳、名門校に今秋入学

渡英を控え、レッスンに励む中島さん(手前)=守山市守山1丁目・モリヤマシティバレエ

 滋賀県守山市の中島楓さん(16)=モリヤマシティバレエ所属=がイギリスの名門バレエ学校に今秋入学する。2年前に合格を手にしていたが、腰の故障から渡英を断念。翌年の再挑戦を経てプロの夢へとつながる切符をつかんだ。「多くの国から集まるライバルと競争しながら皆でうまくなるのが楽しみ」と語る。

 入学するのはロンドンのイングリッシュ・ナショナル・バレエ学校。昨年10月の国内大会で同校の試験を受ける権利を得て、翌11月に現地オーディションに臨んだ。今後3年間で実技のほか解剖学、栄養学、心理学を学ぶ予定だ。

 バレエは3歳の時に始めた。小学6年と中学1年の夏休み時に英国へバレエで短期留学。外国人の男子参加者が持つ高い技術に憧れを抱いた。その後も練習を重ね、新型コロナウイルス禍でグループレッスンができない中でも特別講師を招き、積極的にノウハウを吸収。仙台市で2021年に開かれたコンクールで優勝を果たした。

 だが翌22年1月、腰を疲労骨折した。前月には同バレエ学校の1度目の合格を果たしたばかりで「以前と同レベルに戻れるか」と心配は尽きなかったが、目標はぶれず、入学する高校には通信制を選んでバレエの練習時間を確保。2度目の合格を勝ち取った。

 欧州のレベルが高いバレエ団に入ることが夢という中島さんは「入学して終わりじゃない。将来もバレエを続けられる環境に身をおけるよう努力し、皆に喜んでもらえる踊りをしたい」と話した。

© 株式会社京都新聞社