119番指令で操作ミス、救急出動3分遅れる 「心肺停止」の84歳男性は死亡

乙訓消防組合向日消防署

 乙訓消防組合消防本部(京都府長岡京市)は29日、指令装置の操作を誤り、出動に約3分の遅れが生じた、と発表した。搬送された84歳の男性は病院で死亡が確認された。同本部は遺族に謝罪した。

 同本部によると、同日午後0時43分、京都府向日市内のデイサービスから「車いすの男性が心肺停止状態だ」と119番通報を受けた。指令室員が装置のボタン操作を誤ったため、向日消防署に出動指令の放送が流れなかった。指令書のファクスは同署に届いたという。

 ミスに気付いて放送を再度流そうとしていたところ、指令書に気付いた同署員が電話で指令室に確認。救急隊が出動した。指令から出動まで通常1~2分だが約5分かかった。

 出動の遅れと死亡との因果関係は現在調査中といい、同本部は「しっかり検証し、再発防止策を講じる」としている。

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