7月1日に夏山開きを迎える白山国立公園は29日、濃い霧に覆われた。例年より雪解けが早く進んでおり、登山客がかれんに咲いた高山植物の花々をめでた。
白山室堂ビジターセンターによると、室堂周辺の積雪は4月下旬の時点で例年より約1.5メートル少なく、6月上旬に全て解けきった。主要登山道のうち「砂防新道」などは例年より歩きやすい状況という。
クロユリやハクサンコザクラなどの高山植物は例年より1、2週間早く開花しており、既に見頃を迎えている。同センターには30日、登山客49組149人が宿泊する予定だったが、悪天候の予報を受けてキャンセルが出ているという。
●噴火想定で訓練
石川県の白山火山防災訓練は29日、別当出合の登山口などで行われ、関係機関の約100人が入山規制や下山者の安否確認の手順などを確認した。気象庁から「噴火警戒レベル2(火口周辺規制)」が発表された想定で実施された。