〈世界ジオ認定・変わりゆく手取川〉クマ月の輪はっきり 金沢の山林で撮影

山間地に設置したカメラに写っていたツキノワグマ。雄の成獣とみられる=13日、金沢市内

 北國新聞社の手取川環境総合調査団が行っているクマの生息実態調査で29日までに、金沢市の山林に設置したカメラがツキノワグマの姿を捉えた。樹間に仕掛けた蜂蜜を取ろうと立ち上がる様子などが写っており、胸の月の輪模様がはっきりと分かる。

 近年、クマは白山から分布範囲を広げている。石川県立大の大井徹特任教授が金沢市の委託調査と合わせて実施する調査では、山林36カ所にカメラを設置し、動画をもとにクマの動向やすみ着きやすい環境を把握する。現在、9カ所で姿が確認されたという。11月までデータを収集し、詳しく分析する。

© 株式会社北國新聞社