兵庫・伊丹の浸水被害、最大150万円貸付 被災者向け、兵庫県が制度創設 別に補償の可否も検討

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 兵庫県伊丹市北部を流れる天神川の堤防が決壊した大雨被害で、兵庫県は30日、浸水被害などに遭った住民や事業者向けに、最大150万円の貸付金制度を設けると発表した。今後、熱中症や衛生面で一層の注意が必要となるため、被災者らの早期の生活再建を支援する。

 対象は県の調査で被害が確認された世帯などで、事業所を含めて60軒程度と見込んでいる。床下浸水の水準に達していなくても、川の氾濫の影響でエアコンの室外機や車が破損した場合なども対象となる。

 貸付金の使い道としては、電気や給排水、空調、衛生、ガスなど各種設備の修理・交換のほか、車やバイク、自転車の買い替えなども想定。住宅設備以外の家電や家具は対象外とする。

 償還期限は10年以内。保証人がいる場合は無利子、いない場合は1~3年目が無利子、4~10年目は年3%の利率とする。県は、貸付金制度とは別に補償の可否も検討している。

 7月3日から宝塚土木事務所武庫川事業課(TEL0797.83.3188)で申請を受け付ける。(田中陽一)

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