宇都宮東高付中、吹奏楽で台湾と交流 東石国民中と「パイレーツ・オブ・カリビアン」演奏

合奏する宇都宮東高付属中と東石国民中学校の生徒ら=2日午前、宇都宮東高付属中

 台湾の嘉義(かぎ)県立東石(とうせき)国民中学校の吹奏楽部の2年生ら約40人が2日、宇都宮東高付属中を訪れ、同校の吹奏楽部員と合奏などを通じて交流した。新型コロナウイルス禍により、県の外国人観光客誘客事業で海外から生徒が来県するのは2019年度以来という。

 県は訪日リピーターの確保に注力しており、22年秋に参加した日本政府観光局主催のオンライン相談会がきっかけで、今回の来県につながった。インバウンド(訪日客)の誘客や中学生の国際交流の狙いがある。

 東石国民中の一行は6月30日~7月5日の日程で、日光東照宮や東京・浅草などへの訪日教育旅行の最中で、県が調整役を担った。

 宇都宮東高付属中は吹奏楽部の1~3年生約30人が参加。訪問を歓迎する横断幕を掲げて迎え入れ、両校長が記念品を贈り合った。東石国民中の林子欽(リンジーチン)校長(52)は「音楽を通じていろんな交流ができたら」とあいさつした。

 生徒たちは演奏する楽器ごとに分かれ、英語やスマートフォンの翻訳機能を使ってコミュニケーションを取りながら一緒に練習。その後、両校がそれぞれ演奏を披露した後、最後は合同で「パイレーツ・オブ・カリビアン」のテーマ曲を合奏した。

 宇都宮東高付属中3年、加藤凜(かとうりん)さん(15)は「貴重な経験ができた。また機会があれば一緒に演奏したい」と話した。

合奏する宇都宮東高付属中と東石国民中学校の生徒ら=2日午前、宇都宮東高付属中

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