閉店のヨーカドー後継「心配してない」 青森・五所川原市長

 青森県五所川原市のショッピングセンター「ELM(エルム)」内の中核テナント・イトーヨーカドー五所川原店が来春閉店することについて、佐々木孝昌市長は3日の定例記者会見で「閉店は経営難が理由ではなく企業戦略。ヨーカドーがなくなってもエルムには集客力があり、後継テナントの確保を心配していない」との認識を示した。

 ヨーカドー五所川原店の来年3月ごろの閉店方針は6月29日、市役所を訪れたイトーヨーカ堂(本社東京)の執行役員らから告げられたという。

 企業経営の経験を持つ佐々木市長は「エルムは魅力的なテナントが多く、東北でも有数の集客力がある。ヨーカドーがなくなっても、エルムの魅力がなくなるとは思わない」と持論を展開。「商売をする側に立つと、既存の建物があり、集客力があるエルムには優位性がある。後継テナントの確保は心配していない」と述べた。

 エルムを運営する街づくり会社が後継テナントの確保に向けて既に動いている。

 ヨーカドー閉店後の従業員の雇用に関しては「雇用を守ることが地域経済にとって一番重要なこと。市としても確保に努めていく」とした。

 また、高齢者などの買い物弱者支援策として、昨秋からヨーカ堂と連携協定を結んで実施している移動販売車「とくし丸」事業については、「何としても続ける方向を模索していきたい」と話した。継続の要望はヨーカ堂の執行役員らに伝えたという。

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