宮下青森県知事、県議会各会派にあいさつ  「県議と連携深める」

「新政未来」の議員控室を訪れ、あいさつする宮下知事(右)

 宮下宗一郎知事は4日、青森県議会各会派を回り、6日開会の定例県議会に提出する議案の説明や就任あいさつを行った。議員らは「誠実な対応だった」「期待している」と受け止め、知事選で対応が割れた自民党会派からは「お互い胸襟を開き、県民に応えていく」との声が聞かれた。宮下知事は「県議と向き合うことは県民の皆さんと向き合うこと。しっかりと連携を深めたい」と語った。

 最大会派の自民党(所属議員29人)の会議室を訪れた宮下知事は「一人一人の声を実現する青森新時代を目指し、全力で取り組んでいく」とあいさつ。定例県議会に提出する副知事と県教育長の人事案を自ら説明した。

 自民党県連筆頭副会長の阿部広悦県議は、宮下知事退室後の取材に「県民のための県政を第一に、しっかりやっていく」と語った。阿部氏ら同会派の17議員は知事選で宮下氏の対立候補を支援したが、「わだかまりはないと思っている」とした。

 立憲民主党所属議員らでつくる新政未来(同6人)の田名部定男代表は、宮下知事の議会対応を巡り「会派の人数に関係なく対等に扱ってくれると期待している」と語った。

 知事を支える立場を取るオール青森(同5人)の斉藤孝昭議員も「市町村長や県議会が一つになって前に進んでいく態勢をつくってほしい」と期待を寄せた。

 共産党(同3人)の吉俣洋議員は「大変誠実で、丁寧にあいさつしてくれた」と宮下知事の印象を語り、「賛成、反対の前提は置かず、県民の利益を第一に考えて対応する」と語った。

 「県政運営には国政与党との良好な関係が必要」とする公明党(同2人)の伊吹信一代表は、あいさつに訪れた宮下知事に「会派と十分にコミュニケーションを取り、政党との関係にも心を砕いてほしい」と注文した。

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