核ごみ調査を巡る請願、継続審査に 長崎・対馬市議会 10、21日に参考人招致

 定例対馬市議会は4日、最終本会議を開き、原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定に向けた文献調査の請願8件について、閉会中も特別委員会を開き、継続審査すると決めた。賛成、反対などの請願書を提出した各団体の代表者らを10、21日に参考人招致する。
 閉会後、比田勝尚喜市長は「市民生活が一番重要。市民が本当に望む方向性を出してほしい」と述べた。 請願書は市商工会や建設団体、市民団体、漁業団体など計11団体が提出している。最終処分事業を担う原子力発電環境整備機構(NUMO)の担当者や学識経験者らの招致も検討する。
 本会議では総額5億300万円の本年度一般会計補正予算案を可決。元職員による公金横領などの不祥事を踏まえ、比田勝市長と俵輝孝副市長の給与を3カ月間、10%減額する議案は、「市長が責任を取る必要はない」などの意見が出て、反対多数で否決した。
 このほか、黒田昭雄氏=4期目=が「一身上の都合」で副議長を辞職し、新しい副議長に春田新一氏=3期目=を選んだ。

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