クビアカツヤカミキリ被害、大田原で初確認 栃木県内11市町目、北限に

クビアカツヤカミキリ=県提供

 栃木県環境森林部は5日、桜やモモなどの樹木に寄生して枯死させる特定外来生物の昆虫「クビアカツヤカミキリ」の被害を、大田原市内で初めて確認したと発表した。県内11市町目で、同市が北限となった。新たな確認は3月の下野市以来。

 県と大田原市によると、同市内の住民所有の畑でスモモの木1本の被害を確認した。住民が4日、市に「木に成虫が1匹いる」と通報。5日に県と市が現地を訪れ、幼虫が排出するフラス(木くずとふんの混合物)を見つけた。

 県と市は被害樹木にネット巻きを実施。今後は伐採などの被害拡散防止策に取り組むほか、半径2キロの範囲で被害の有無を調査する方針。県自然環境課の担当者は「(これまで北限だった)さくら市と距離があり、車などに付着して移動する個体がいると考えられる。庭に樹木がある場合は注意してほしい」と呼びかけている。

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