梅雨空吹き飛ばして 最上川200キロを歩く第9週

大蔵橋が架かる最上川沿いを歩く子どもたち=大蔵村

 山形新聞、山形放送の8大事業の一つ「最上川200キロを歩く 小学生探検リレー」は第9週の8日、舟形町総合型スポーツクラブB&Gに所属する舟形小の1~6年生26人が、大蔵村の大蔵橋から庄内町の立谷沢川合流点までの区間を担当した。雨が降る中でも元気に歩を進め、排水ポンプ車や堤防など、水害から暮らしを守るための備えがあることを知った。

 舟形町B&G海洋センターで出発式を行い、国土交通省新庄河川事務所の畑井言介副所長が「体験して感じたことを家族や友人に話してほしい。そして、最上川に関心を持ち続けてほしい」とあいさつした。伊藤幸一町教育長は「最上川は歴史と文化を育み、県民生活と切り離せない貴重な財産。探検を通じ、自然とどう関わっていくかを感じてほしい」と呼びかけた。

 児童を代表し、ともに5年の阿部陸稔(りくと)君(10)と高橋弥桜(みお)さん(11)がバトンとして引き継ぐ「ビッグフラッグ」を掲げた。6年大場すみれさん(11)は「感謝の気持ちを忘れず一歩ずつ前に進み、バトンをつなぎたい」と決意表明した。

 堤防の役割や適切な管理の大切さを学んだ子どもたち。測量に活用するドローンなど、導入が進む新たな技術に目を輝かせた。雨脚が弱まると足取りは自然と軽くなり、川風を浴びながらペースアップ。戸沢村の古口排水機場では、排水ポンプ車のホースから水が勢いよく出る様子に歓声を上げた。楽しみながら、河川管理の仕組みの一端に触れていた。

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