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広島・福山市 鞆町の神社で8日、日本三大火祭りの1つ「お手火神事」が開催されました。
お手火神事が行われたのは、福山市 鞆町の沼名前神社(ぬなくまじんじゃ)です。火打ち石で灯された「神前手火」が石段を降りてきました。
神前手火から「お手火」と呼ばれる、竹と木を組んで作られた大きなたいまつに火が移されます。
お手火は、長さおよそ4メートル・重さ200キロを超えます。10人前後で担ぎ、拝殿までの45段、およそ100メートルの石段を登ります。
お手火神事は、翌日に開催される「神輿渡御祭(みこしとぎょさい)」という祭りの前に、火で境内や町内を清めるために行われるものです。鎌倉時代には始まっていたとされ、中断をはさみ1917年に復活しました。日本三大火祭りの1つといわれています。
新型コロナの影響で一般の観客を入れた通常開催は、4年ぶりとなりました。
お手火は3体あり、ゆっくりと上下左右に振りながら石段を登っていきます。燃え盛るお手火から火の粉が降り注ぎ、担ぎ手を熱さが襲います。
久しぶりのお手火に観客も一体となって祭りを楽しみます。
訪れた人たち
「わわわ、すげえ、すげえ。来た、来た」
「パパ、がんばれ」
「すごい。がんばって。みんな、がんばって」
観客はお手火の火を小さなたいまつ「小手火」に移します。小手火で家の中を清めると無病息災・商売繁盛などのご利益があるとされているからです。
観光客
「興奮しました。とっても勇ましくて、びっくりしました。」
鞆の住民たち
「やってみたいですね。やってみたいけど、ちょっと怖いです」
「毎年見ていて、やっぱり、ことしが今までとはまた違う意味を持ったお手火になっていると思います」
神事が始まって3時間後、お手火3体が拝殿前に無事に安置されました。
ことし初めての担ぎ手
「言葉にできないです。豪快というか、圧倒されました、パワーに」
担ぎ手たち
「人が多い方がやっぱり盛り上がるので楽しいです」
「終わった瞬間は、まだしたいなという感じでもありますし、来年も絶対、またやりますよ」
お手火はその後、台車に乗せられて、3体それぞれが担ぎ手の地区を清めます。一年で一番熱い鞆の一日は、こうして終わりました。