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兵庫県西脇市で精肉店や焼き肉店を展開する「川岸畜産」が、自社グループで生産する神戸ビーフの最上級ブランド「グランロイン」を立ち上げた。同市内の牧場で長期間肥育するなどの条件を設けて判定。臭みのない脂と焼いたときの香り、舌触りの滑らかさが特長という。川岸正樹社長は「高品質な枝肉を認定し、付加価値を高めて販売したい」と話している。(伊田雄馬)
同社はグループ会社の「川岸牧場」(同市黒田庄町)で繁殖農家から仕入れた但馬牛を肥育し、年間約180頭を出荷。全頭を川岸畜産が買い戻し、自社の精肉店や焼き肉店で提供している。
グランロインは、同牧場で育った牛の最上位を想定している。対象は雌牛のみで、肥育日数700日以上、枝肉重量は360~499キロ-など、これまでの経験からはじき出された上質な肉牛の条件をフィードバック。クリアした牛の肉について、牧場と川岸畜産の双方が認定する。
「サシの入り方を示すBMS(脂肪交雑基準)をはじめ、総合的な水準を見て判断する」と川岸社長。将来的には他の牧場ともタッグを組み、同様の枠組みで認定していきたいという。
神戸ビーフは海外輸出量が2年連続で過去最高を記録するなど国際的な人気を誇る。その上に、独自ブランドを立ち上げた意義について、川岸社長は「大きな看板に頼らず、商品力を高めていきたい」と力説する。
精肉店の店頭では証明書を付けて販売する。「高い品質をキープするため、自らに課したハードルでもある」と中村諒統括マネジャー。販売サイトにもブランド専用ページを設け、全国に発信していく。