兵庫県内に今年初の「熱中症警戒アラート」淡路市で34.2度、18地点で真夏日に 熱中症疑いの搬送相次ぐ

猛暑の中、ミストを浴びながら園内を散策する親子連れ=11日午後、神戸市立王子動物園(撮影・中西幸大)

 兵庫県内は11日、高気圧に覆われて広く晴れ、淡路市では最高気温が34.2度に達するなど、20ある観測地点のうち18地点で30度以上の真夏日となった。今年初めて県内に「熱中症警戒アラート」が発表され、神戸市灘区の市立王子動物園では、ミストで涼む親子連れの姿も見られた。

 気象庁によると、淡路市で同日午後1時前、県内最高の34.2度を記録。洲本市で33.4度、明石市で31.8度、家島(姫路市)で30.5度となり、いずれも今季の最高気温となった。

 同アラートは、熱中症の危険性が高い場合に発表される。気温や湿度などを基にした「暑さ指数」が33以上になるとして、今年初めて出された11日は、県内で熱中症が原因とみられる搬送が相次いだ。

 神戸市消防局によると、市内で5人を搬送し、いずれも軽症だった。4人が70代以上で外出中に体調不良を訴え、30代の女性は屋内プールで気分が悪くなったという。姫路市では、高校野球の試合中に男子生徒が両脚をつったほか、80代の男性3人が倦怠感などを訴えた。豊岡市でも工場勤務の男性が搬送されたが、軽症だった。(大橋凜太郎)

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