廃部危機の長崎大落研「やわた寄席」 現役大学生やOBら、軽妙な語りで魅了

「お見立て」を披露する馬渡さん=長崎歴史文化博物館

 長崎大落語研究会は9日、長崎市立山1丁目の長崎歴史文化博物館で「第96回やわた寄席」を開き、現役大学生やOBら計6人が会場を笑いで満たした。
 同研究会は1973年に発足し創立50年。会長で同大2年の馬渡(もうたい)遥さん(19)=麗し亭千春=によると、現在2人しか在籍しておらず、新入会員を募集しているという。
 馬渡さんは「伝統を受け継ぐだけにとどまらず、新しい笑い、楽しい社会を求め日々精進していく」とあいさつ。花魁(おいらん)が客にうそをつき続ける演目「お見立て」を軽妙な話術で披露した。
 落語好きで、母と2人で訪れた長崎精道小6年のティアニー鈴愛さん(11)は、にんじんなど「ん」が付く言葉をどれだけ思い付くか競う演目「ん廻(まわ)し」が「おもしろかった。学校で友だちとやってみたいと思った」と話した。

© 株式会社長崎新聞社