高齢化で外出難しく 孤立から守るため 手紙を通じた交流始める 東京の被爆者団体

被爆者の孤立化を防ごうと東京の被爆者団体が、手紙を通した交流の取り組みを始めました。

取り組みを始めたのは、「被爆者練馬の会」です。8日、役員5人が集まって手紙を封筒に入れ発送する作業を行いました。

会員は170人ですが、介護を受けたり病気になったりして会の活動に参加がかなわない会員が増えています。

綿平敬三 会長
「無理に呼びかけないで、会員と触れ合える場というのは何なんだろうかと考えて、こちらからお便りを出してあげよう」

封筒には昔を懐かしんでもらおうと、会の活動で撮影した集合写真を添えました。連絡を取りたい人がいれば、会の役員が取り次ぎを手伝うことにしています。

綿平敬三 会長
「常に昔を思い起こし、相手を惜しむ。何かあったら会話してみたい、それがやはり今、自分の心や体に傷を負い…、苦しみを少しでも和らげてくれるのではないか」

返信用のハガキには遠慮なく要望を書くよう呼びかけています。会では返事をもとに会員が何を求めているのかを受け止めて、寄り添える活動をしていきたいとしています。

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