王位戦第2局、2日目は「若武者同士、真っ向勝負になる」 立会人・福崎文吾九段

第2局の戦況と展望を語る立会人の福崎文吾九段=13日午後、神戸市北区有馬町、中の坊瑞苑(撮影・小林良多)

 藤井聡太王位(20)に佐々木大地七段(28)が挑む「伊藤園お~いお茶杯第64期王位戦」(神戸新聞社主催)7番勝負第2局で立会人を務めるのは福崎文吾九段(63)。十段と王座を各1期獲得した経験があり、ユーモアあふれる話術が人気を集めている。1日目が終了した時点でインタビューに応じ「2日目は朝から激しい戦いになるだろう」と予想した。主なやりとりは次の通り。

 -1日目を振り返って

 相掛かりは予想通りだが、先手番の佐々木七段が強気に指した4五銀(35手目)で流れが速くなった。藤井王位も不利にならないよう対策を練ってきているようだ。佐々木七段は感覚的に突っ込んで攻め、一筋の勝機を見いだして勝ちにつなげていくタイプ。それに対して藤井王位が受けて立ち、技をかけられても得点が入らないようにして、総合力で勝とうとしている。

 -2日目はどのような戦いになる?

 既に戦いが始まっているので、朝から激しい戦いが繰り広げられ、攻め合いになるはず。若武者同士、読み合いの真っ向勝負になるだろう。

 -7番勝負の展望は

 佐々木七段は藤井王位にとって最後の関所みたいな存在。藤井王位が追いつかれると大変なことになるので、第3局までが大切。

 しかし2日制の将棋は2日目になると考えられなくなることがある。佐々木さんは背中が伸びて姿勢がよく、爆発力があるが、藤井王位は2日制の経験を積んでいるから少し利があるとは思う。

© 株式会社神戸新聞社