長崎大付属小、メタバースで福島の小中学生と意見交換 被爆からの復興 互いに学び深める

福島県川内村の小中学生とメタバースで交流する長崎大付属小の児童=長崎市文教町、同校

 長崎大付属小(長崎県長崎市文教町)の5、6年生15人が13日、東日本大震災の影響を受けた福島県川内村の村立川内小中学園の子どもたちと、被爆から復興した長崎についてメタバース(仮想空間)を使って意見を交わした。同村教委が取り組む「復興子ども教室」の一環。同大は2013年からこの活動を支援している。
 子どもたちは事前に長崎の復興に尽力した深堀好敏さんや中部悦良さんら7人を取り上げたテレビ番組を視聴した。仮想空間ではグループに分かれ、7人の活躍などについて意見交換。その後は少人数で自由に会話した。
 今回の取り組みについて、同付属小の山本麟太郎教諭は「一般的なオンライン授業と違い、アバター(分身)を使って子どもたちがメタバースの中を自由に動いて一人一人と会話ができ、互いの考えを伝え合うことができる」と話した。
 同付属小5年の本多奏太郎君(10)は「自分は中部さんがすごいと思ったけど、川内村の人は杉本亀吉さんがすごいと言っていた。いろんな意見を聞けた。8月に会うのが楽しみ」と笑顔を見せた。
 同学園の6、7年生14人が8月9日の長崎原爆の日に合わせて長崎市を訪れる予定。同付属小の子どもたちと交流する。

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