高校野球 3連覇に向けて明豊が好発進 【大分県】

第105回全国高校野球選手権大分大会

7月13日 別大興産スタジアム

2回戦

大分豊府 000 20 |2

明 豊 053 22×|12(5回コールド)

全国高校野球選手権県予選は、シード校が登場する2回戦が始まった。第1シードの明豊は大分豊府を12-2で下し、順調なスタートを切った。川崎絢平監督は「チャンスの場面で得点を重ねることができた。今日はいい形で試合ができた」と語った。

二回に打線が爆発した。四球からチャンスを広げ、犠打、犠飛を含め得点圏に走者を進め、狙い球を絞り適時打を放つ。三番の柴田廉之助(3年)に本塁打が飛び出し、ビッグイニングをつくった。その後は毎回得点し、守備の失策もなく、3投手の継投で5回コールド勝ち。川崎監督は「いいバッティングは、得点につながってこそ。そのために足を絡め、チャンスで一本を打ち、『点が入る野球』ができた。課題はピッチャーが(初戦の緊張で)硬かったこと。相手がコンパクトでいいバッティングをしていたが、この試合では本来のピッチャーの力が出せなかった。去年より投手力はあるので、次の試合に生かしたい」と3回戦に目を向けた。

今大会の第一号本塁打を放った柴田廉之助

キャプテンの西村元希(3年)は、「大会の初戦は難しいが、今日は先制できたのが大きかった。打線がつながりビッグイニングができた。ホームランを打てるバッターは少ないので、全員でつないで点を取るのが今年のチーム。そのために走塁やバントをしっかり練習して、発揮できた」と胸を張る。常勝軍団は、春の二つの大会で優勝できずに悔しい思いをした。今大会は挑戦者として頂点を目指す。「この夏に懸ける思いはどのチームよりも強い。それだけの練習量もこなしてきた」(西村)と、歩んできた日々に思いをはせた。

大会初の3連覇への期待は高まるが、川崎監督は「我々は春の大会で負けている。いつも以上にチャレンジャーの気持ちで戦うだけ。結果として3連覇になればいい。次の試合に向けて課題を修正し、勝利への執念を持って向かっていきたい」と慢心はない。3回戦も投手陣を軸に守りから試合をつくり、チーム一丸となって「点が入る野球」で勝利を目指す。

選手とベンチが一体となって優勝を目指す

(阿部里美)

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