廃棄食材 すてきな1杯に/バーテンダー佐藤さん SDGsカクテル考案/スーパーで作り方紹介

傷んだイチゴを使ったサステナブル・カクテル「ストロベリー・モヒート」(佐藤さん提供)
サッポロビールの営業担当者とサステナブル・カクテルについて話す佐藤さん
カブセンター五所川原店のサステナブル・カクテルの特設コーナー

 青森県板柳町の「Bar聖(ひじり)」のバーテンダー佐藤聖也さん(44)が、搾った後のレモンの皮や傷んだイチゴなど、本来捨てられてしまう食材を活用した6種類の「サステナブル・カクテル」を考案した。紅屋商事(本社青森市)が展開する県内と秋田県の一部スーパーでは7月から、酒類売り場に同カクテルを紹介するコーナーを特設している。

 持続可能な開発目標(SDGs)に関心を持つ佐藤さんはこれまで、中学生とごみ拾いをしながら地球環境を考える催しなどを実施してきた。

 今年1月、サッポロビールの営業担当者から同社商品の販売企画の相談を受けた佐藤さんが、SDGsの観点からウイスキーやリキュールなどを使ったサステナブル・カクテルを提案した。その後、サッポロビール側が紅屋商事側に販売エリアの特設コーナー設置を提案し、県内5店舗と秋田県能代市の1店舗が賛同した。

 各店の特設コーナーには、サステナブル・カクテルを家庭で作れるように、佐藤さんが作り方を紹介する動画のQRコードやレシピが記載されたチラシを取り付けている。

 佐藤さんは「バーテンダーとして、カクテルを通じて地域を活性化できないかと、いつも考えている。大手メーカーと一緒に取り組みができたのは誇りで、ありがたいこと。これを機にさらに精進していきたい」と話している。

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